6月に実施した、犬の胃内異物除去手術にをご紹介します。

 

犬は実にいろいろなものを飲み込んでしまいます。

過去にも、「病院ものがたり」や、ブログに掲載してきましたが

今回も、レントゲンで偶然見つかった異物です。

 

 

W・コーギーのターボ君、H17年生まれの6歳です。

アトピー体質があるので、時々皮膚の痒みで病院に通っています。

 

この日はお腹をこわしたようで、下痢をして元気がないよ、と

連れてこられました。

 

念のために、レントゲンを撮ってみました。

写ってきたのが、下の写真。

 

たーぼ3.jpg

 

ラテラル(側面像)では、幅8mm、長さ30mm位の

異物が、胃内に写っていました。

 

なんだこれ!

 

仰向け(仰臥位像)では、背骨と重なって

よく解りません。

 

そこで、少し斜めに傾けて再度

撮影しました。

 

たーぼ2.jpg

 

その写真を拡大したものです。

 

桜の花びら型です。

 

これが正面の形、

一枚目は横から見た垂直方向で

写ったんですね。

 

この形に心当たりがあるか

飼主のMさんに聞いてみました。

 

子どもさんが使っている消しゴム?

コンタクトレンズのケース?

でもこれにピッタリの形かなあ・・・・

 

 

 

何であれ、

飼主様と相談して、

小腸に流れて、そこで詰まってしまうのが

恐いので、

摘出することにしました。

 

 

たーぼ4.jpg

 

 

手術中で、胃内の異物をつかんだところです。

固くしっかりしたものです。

 

 

たーぼ5.jpg

 

切開して、出てきました。

桜の花びらをあしらった木製細工品でした。

 

たーぼ6.jpg

 

切開部は吸収性縫合糸で

二重に縫いました。

 

たーぼ7.jpg

 

たーぼ8.jpg

 

レントゲンでは、

このように写っていたんですね。

 

 

たーぼ1.jpg

 

手術後のターボです。

まだ、、少しボーッとしてるかな。

 

この異物については

飼主のTさんに聞いても

心当たりはなく、

家でも見たことがない物との

ことでした。

 

じゃあ、どこで、飲んでしまったの?

ターボ君。

 

摩訶不思議なワンちゃんの異物摂取は

今後も続きそうです。